●3月20日(土) Orléans 本日は午前中プールセッションを行い、午後からはオルレアンのラグビー協会の方が観光に連れて行って下さいました。 ロワール川沿いにある世界遺産のシャンボール城とシュベルニー城を案内して下さいました。 シャンボール城 シャンボール城の前で 昨日トライの3名 シュヴェルニー城の前で シャンボール城は戦いのためのお城ではなく、貴族の別荘として使われていたそうで、レオナルド・ダヴィンチが設計をしたとのことです。 シュベルニー城はその城の領主の子孫がそこで生活をしているそうです。シュベルニー城は豪華な城内を一室一室案内していただきました。 オルレアンのラグビー協会の方が「日本の選手はとても真面目でとても素晴らしく見習うべきところがたくさんある」と日本の選手のことをとても評価して下さいました。それはグラウンドの内外を問わず、とても真面目で非常にまとまっており、例えば、服装一つとってもネクタイをきっちりと締め、身だしなみをしっかりと整えとてもきれいに着こなしている、それはとても大切なことであるということでした。 グラウンドへの入り方、アフターマッチファンクションでの態度等々常にまとまりきびきびとして素晴らしいと非常に細かいところまで評価をして下さいました。こういったことは急に言われてもできることではなく、やはり日々の学校での先生方の指導の賜だと改めて感じました。 また、プレーにおいても、サポートプレー、日本の選手達は常にボールを持った選手の所へしっかりと次の者がついていると言うことをほめて下さいました。我々が、選手がしっかりと取り組んでいた成果がきっちりと現れているようです。 通訳のラファエルさん(右)と柴田さん(真中) シュヴェルニー城内 シュヴェルニー城内 さて、本日は選手を4名紹介します。 LO秋山選手(貞光工業)・LO新谷選手(日川)・LO芦谷選手(伏見工業)・粕谷選手(浦和)です。 秋山選手(左)・新谷選手(右) 秋山選手 「素直に嬉しかった。それと同時に責任感ができた」 「何度か練習していく中で代表としての厳しさを感じた」 「外国の選手相手に自分の力がどれくらい通用するのか試してみたい。日本を代表するチームとして勝ちたい」 「ラグビーをずっと続けて日本代表になってワールドカップに出場したい」 新谷選手 「私の目標であった高校日本代表に選ばれとても嬉しかったです。家族や友達に『おめでとう』『がんばってね』などと言われたのですが自分自身はあまり実感がわきませんでした」 「引退してから体が訛っていたので、すぐに自主トレを始めようと思いました。フランスの高校代表と試合するとわかっていたのでとても緊張していました。しかし時間がたつにつれ、自分がどこまで通用するか挑戦してやるという気持になりました」 「高校代表という責任やプレッシャーはありますが、今までの高校生活や部活動を通して学んだことを存分に発揮して、これからのラグビー人生に行かせるような価値ある遠征にしたいと思っています」 「ラグビー選手で一流になることを目指すとともに、一人の社会人としても一流になれるような生活を送っていきたいと思っています」 粕谷選手(左)・芦谷選手(右) 芦谷選手 「とても嬉しかった。絶対に選ばれたいと思っていたところだし、これまで選ばれてきた伏工の先輩達もすごい先輩達だったのでそこに自分も選ばれて嬉しかった。嬉しすぎて最初は実感がわきませんでした」 「選ばれた時はただ嬉しかったけど、いざ選ばれたら厳しさを痛感した。JAPANというところは甘くないと心がけたつもりだったけど予想以上だった。肉体的なしんどさはもちろんだったけど、精神的にも常に緊張していなければならない世界だと思った。高校日本代表としてあたりまえの行動ができるように頑張りたいです」 「今、フランスとやれば100点あくと言われているし、気の遠くなるような点差だけど、その点差をできるだけ縮め、勝ちに持って行きたい。特にディフェンス崩壊が無く、ディフェンスができれば何とか試合に持ち込めると思います。自分のチームの代表としても恥のないプレーをする。そして自分のチームの代表としても活躍する。応援してくれる人のためにやる」 「高校日本代表に選ばれたので、これから先もU20やその先の代表にも選ばれたい。ずっとラグビーを続けていたいです」 粕谷選手 「素直な嬉しさと代表に選ばれたという緊張があった」 「日本代表としての責任やプライドを感じている」 「試合でも、日々の生活でも自分のやるべきことをしっかりやり、個人としてもチームとしても成長したい。そして勝つ!」 「日本代表として2019年のワールドカップに出る」 明日は国立ラグビーセンター(CNR)へ移動します。 ●3月19日(金) Orléans いよいよテストマッチです。朝は軽く体を動かし各自調整を行いました。 少しリラックスムードで 試合前のミーティングでは、まず団長より「全身全霊で戦う。FWは強くても必ずしも勝てないが、FWが弱くては絶対に勝てない。チームワークとは『人に迷惑をかけない』ことである。タックルにしっかり行く。勝機は必ず訪れる」とのお言葉をいただきました。 続いて石渡副団長からは、日本からの真下専務理事の激励メッセージが読み上げられました。 高崎監督からは「いよいよである。どんな局面でも勝つ気持ちを忘れない。見えない力=勝ちたいという気持ち。これが相手に勝るかどうかである。我々はここへラグビーを学びに来ているのではなく『勝ち』に来ている。日本のラグビー界にとっても大きな試合である。新しい歴史を作る。歴史に名を残せ。それだけ大きな戦いである。それだけの気持ちを持ってジャージを受け取るように。ノーサイドの時に喜び合えるゲームを」。 最後に金主将が「僕たちのことを応援してくれる人がいっぱいいる。その人達のためにも何としても勝つ。やるのは僕たち。相手は格上かも知れないがこのメンバーなら勝てる。今日は絶対に勝つ」。 そして試合に臨みました。 雨の降る中フランスU18のキックオフで試合が開始されました。 開始2分、フランスのPGで3点を先制されました。しかし、試合前の団長の「タックルにしっかり行く。勝機は必ず訪れる」その言葉を胸に選手は激しいタックルを何度も繰り返し、ディフェンスラインを確実に上げていきました。 得点が動いたのは20分、JAPANが10mから22m間ラインアウトよりモールでじりじりと押し、トライを決めました。本当に皆で力を合わせてとった一本でした。スタンドからも大きな拍手が響きました。ゴールも決まり7対3のリードで前半を折り返しました。 後半も最初に得点をしたのはJAPANでした。バックスでとった一本でした。その後フランスが得点するも17分、29分とJAPANもトライを重ね、終始リードをする試合運びでした。しかし、終了間際の34分、フランスU18は10m-22m間右側から左側に上げたキックパスをウィングが拾い、中央まで回り込んでトライ。ゴールも決まり逆転をされノーサイドとなりました。 トライ数では上回ったものの、試合を落としてしまう結果となりました。 1点の、1分の重みを感じたゲームでした。 選手達は体を張って本当によく戦いました。チームの課題としていた「ディフェンス」はしっかりと行えていたとても締まったゲームでした。 試合後の盛大に行われたアフターマッチファンクションでは金主将が「2019年には必ずフランスを倒す」とスピーチをすると会場から大きな拍手がわきました。2019年に向けてこの悔しさを忘れることなく、次の試合、そしてまた次の試合と成長を続けてほしいと思います。 ゲーム前の集合写真 ゲーム前の集合写真(フランスU18) 国歌斉唱 対U18フランス 対U18フランス 対U18フランス アフターマッチファンクション スピーチをする金キャプテンとフランスU18キャプテン チームソングの披露 ●3月17日(水) Orléans いよいよ待ちに待った初戦の日がやってきました。 この日の朝は各自軽くフリーでトレーニングを行いました。 出発前にはジャージー渡しのミーティングを行いました。 団長から、副団長から、そして監督からこの遠征で、このメンバーで初めて挑む試合に向けての言葉がありました。そして神聖な雰囲気の中で監督よりジャージー渡しがあり、いよいよ出陣です。 試合会場のStade Pierre Albaladejo まで1時間45分ほどかけて移動をしました。会場には日本から応援に駆けつけて下さった方もいらっしゃいました。これから後の試合のためにもとても大切な一戦です。 フランスU17セレクションのキックオフで始まった試合は、前半はペナルティを多くとられ、なかなか自分達のペースが掴めず、相手に得点を重ねさせてしまいました。敵地へ乗り込むことの厳しさを肌で感じたのではないでしょうか。しかし、U17といえども体の大きな相手でしたが、怯むこと無く課題としていたディフェンス、前に出るタックルをし続け、後半は追い上げることができました。追い抜くことはできませんでしたが、明確な課題も見つかり、次の試合がまた楽しみになってきました。 オルレアンのホテルでの朝食 試合前のミーティング 志賀団長より 試合前のミーティング 石渡副団長より 試合前のミーティング 高崎監督より ジャージ渡し 試合前のウォーミングアップ 試合前 監督より 入場 子供達が迎えてくれます ゲームの様子 ゲームの様子 ハーフタイムに監督の指示を聞く選手達 ゲームの様子 結果は、高校日本代表 23-34 フランスU17代表セレクション ●3月16日(火) Orléans 竹井選手(左)と笠井選手(右) 本日は初戦を明日に控えているということで、午前中は試合のシミュレーションした分刻みのウォーミングアップを行い、その後はチームランを行いました。選手一人一人が明日のゲームに対しモチベーションが高く、とても良い雰囲気の中で練習を行っていました。 午後はキャプテンズランを行い、キャプテン金とバイスキャプテン内田がチームをうまくまとめ、選手自身で明日の初戦に向けて士気を高めていきました。 ここオルレアン市はこういった代表クラスを受け入れるのは初めてということで、町をあげて我々を歓迎して頂いております。皆さんとても親切で我々はラグビーにだけ集中すればよいといった環境を作って下さっており大変有り難いです。 本日はPR竹井選手(御所実業)とPR笠井選手(秋田工業)を紹介します。 竹井選手は1「セレクションの時に自分を出すことができなかったですが、代表に選ばれて嬉しい気持と、代表としての責任を感じて、より頑張らなくてはいけないと感じました」 2「高校生なら誰もが入りたいこの高校代表になることができて、早くこのチームで試合をして色々なことを学びたい」 3「プロの選手相手に自分のプレーがどれだけできるか、このフランス遠征で体感したい」 4「このフランス遠征で学んだことをこれからも生かして、2019年のワールドカップに出たいです」 笠井選手は1「まさか自分がと驚いた。その後に代表に選ばれた喜びがきた」 2「周りのみんなが『おめでとう』と祝福してくれた。そのたびに日本代表という責任を感じた。その気持ちは天理での強化合宿を通して更に強くなった」 3「とにかくメンタル面で負けたくない。体格差やスキルの差はどうしようもないけど、何度やられてもまた立ち向かっていく気持ちを持って戦いたい」 4「まずは精一杯ラグビーで自分の力を試したい。そしてその後は地元に帰り、秋田で子供達にラグビーを教えていきたい」 明日は待ちに待った初戦です。練習してきたことがどれだけ出せるか楽しみです。 ウォームアップ FW ウォームアップ ディフェンス‥‥アップ! キックオフ、上がりの練習 午前中終了 スローの練習。ゴールポストのバーにあてます ●3月15日(月) Orléans オルレアン市ラグビー協会の方々の歓迎 本日は朝食の後、CNRからオルレアンへ移動しました。 オルレアンはパリの南120km、「フランスの庭」と呼ばれ数々の美しい古城とのどかな田園風景が広がる自然豊かなところで、フランス有数のワインの産地です。また、英仏100年戦争で有名なジャンヌ・ダルクゆかりの地でもあります。 移動の後、午後、宿舎隣のグラウンドにて約3時間の練習を行いました。 本日の練習の目的は、明後日に試合を控えていることと、昨日は時差ボケで体が動かなかったので刺激を加えることを基本的な考え方として練習に取り組みました。 まず充分にストレッチを行い、体に刺激を加え、頭を動かすことを目的にショートダッシュ系のハンドリング、ディフェンスをつけた中での状況判断を行うハンドリングを行いました。次に、この合宿で一貫して取り組んでいるボールコントロールとボディコントロールを徹底して行いました。筑波大学での直前合宿の反省としてFWが順目に走れていなかったので、13対12のアタックディフェンス形式での練習を行いました。 アタック側のポイントは接点で孤立しないようなサポートプレーを意識し、数的優位を作ること、順目に走りきることを主眼において行いました。 ディフェンスは前に出ることと素早くポジショニングにつくことをメインにおいた練習を行いました。 そして最後にキャプテンを中心に30分ほどのチームランを行い、その後はフリー練習として、FWはスクラムのヒットスピードとスクラムにおけるルーティンワークのコミュニケーション、そしてラインアウトのサインの確認を行いました。 BKはアタックとディフェンスのコミュニケーションとキックスキルの練習を行いました。 本日の選手紹介は圓生選手(常翔学園)です。 圓生選手はチームソングリーダーです。圓生隊長のリードで心一つに歌います。質問項目は前回と同じです。 「夢に一歩近づけたと思い、すごく嬉しかった」 「たくさんの人達に支えられているんだと再認識した。その人達のためにも頑張ろうと思う」 「少しでも自分の成長につながるようにしたい」 「10年後のワールドカップ出場」 本日も歌唱練習を行いましたが少し不安です‥‥。 歓迎の挨拶を聞く 練習前のひととき ホテル Campanile 12vs13のアタックディフェンス 監督の話を聞く選手たち 個人練習。コンバージョンの練習をする竹田選手 ラインアウトのサインの確認 練習グラウンド チームソングリーダー圓生選手 ●3月14日(日) Paris 出発(13日、成田空港) 昨日は移動日でした。 約12時間かけてパリ、シャルル・ド・ゴール空港に到着しました。そこから約1時間30分かけて国立ラグビーセンター(CNR)に移動しました。 CNRはラグビーグラウンドを4面持ち、その他にも小さなグラウンドが1面、宿泊棟、管理棟のようなところがあります。4面の内1面は屋根付きでスタンドもあります。管理棟・宿泊棟問わず、建物の中にはありとあらゆる所にラグビー関係の絵や写真、ジャージやラグビー関係の物、そして敷地内にはラグビーボールのオブジェやフランス協会のロゴマークでもある雄鶏のオブジェなどがあります。我々と同じ時期にフランス代表、U20フランス代表も宿泊をされていました。 本日の午前中はまだ少し時差が解消されていなかったりと、移動疲れもあるので、スロートレーニングを行いました。 午後はシックスネーションズ(フランス対イタリア戦)の見学にフランススタジアムまで出かけました。8万人収容できるスタジアムはほほ満席で大歓声、8万人のウェーブ、何度も何度もスタジアムから響く国歌、地鳴りのするような足音・・・・どれも圧巻でした。グラウンドに近い席に座り、迫力ある試合を自分の目で間近に見て、肌で感じて、彼らは何を考えたでしょうか? 10年後そこに立っている自分を重ねた選手も少なくなかったのではないでしょうか? 彼らの意識改革にとても良い経験になったと思います。 こちらへきて2日目ですが、少し食が辛くなってきている選手も出てきました。きつそうな顔をしながらも水で流し込んででも食べている選手もいます。そうかと思えばガッツリとおかわりをしている選手もいます。やはり食は基本であり、改めて食の大切さを感じさせられました。 それでは本日はFWリーダー・黒木東星選手(東福岡)と、BKリーダー・布巻峻介選手(東福岡)を紹介します。 質問は前回と同じく、1「高校代表に選ばれた時の気持ち」、2「高校代表に選ばれてからの気持ち」、3「遠征の抱負」、4「将来の自分、未来図」を聞いてみました。 黒木選手は 「ただ単に嬉しいという思いと同時に、日本全国の高校の代表として行動と言動を気をつけ、常に心がけていかないといけないと思った」 「練習ではFWリーダーとして頑張っているけど、もっと日々の生活からリーダーシップを出していこうと思った」 「今までの先輩達への挑戦でもある海外との試合なので、どれだけ自分たちのやったことを100%出せるかにかかっていると思うのでチーム全体を促しつつ、個人では体を張っていこうと思う」 「将来、ラグビーでも活躍して、社会人としても生活面から尊敬されるようないつでもリーダー性を持った人間でいたい。周りを勇気づけられるような雰囲気のあるプレーヤー」 布巻選手は 「素直に嬉しい」 「全ての行動に自覚を持ち頑張る」 「フランス相手に100%でぶつかる」 「皆に信頼される人になりたい」 布巻選手はまだ2年生です。 明日はオルレアンへ移動です。 国立ラグビーセンター内(部屋) CRN内(廊下) CRN内 食事の様子。レストランの壁にも写真 ミーティング CRN内(廊下)にて ラグビーボールのオブジェ 雄鳥のオブジェ。15の文字が‥‥ U20のフランス代表選手たち バーにはラグビーボールの形をした椅子 通訳のミカエルさん フランススタジアムで 布巻選手(左)と黒木選手(右) 厳重なボディチェック スタジアム 応援の子供たち フランス対イタリア フランス対イタリア